悪いインフレ 2007 11 10

 インフレにも、「よいインフレ」と「悪いインフレ」があります。
たとえば、需要(個人消費)が増えて、インフレが起きることもあるでしょう。
 しかし、原材料価格の高騰が引き起こすインフレ、
つまりコストインフレ(cost push inflation)は、「悪いインフレ」と言えるでしょう。
何しろ、インフレの原因が外国から到来しますので、
もしかすると、金融政策だけでは対応できないかもしれません。
 給与所得や利子所得が増えない現状で、
ガソリン価格の上昇、食料品の相次ぐ値上げは、
景気停滞下のインフレを連想したくなります。
 
between deflation and inflation 2004 2 14

 最近(2004年2月14日当時)、新聞で、よく見かける言葉があります。
それは、「原料価格の上昇」という言葉です。
また、「海上運賃の高騰」という言葉もあります。
 原油価格は、今後、中国で、
大きく需要が増えるので、上昇するでしょう。
 多くの人が、デフレを警戒していますが、
そろそろ、インフレも考慮すべきです。
 しかし、景気は、全体では、好調とは言えない状態です。
さらに、賃金も、全体では、相変わらず、現状維持か、減少傾向にあります。
これでは、価格転嫁ができないでしょう。
 こうして、デフレ基調は減少するが、
しかし、インフレにもならない(between deflation and inflation)。
 ただし、こういう状態は、いつまでも続けられるものではありません。
エネルギーが貯まって、限界に達した時に、
そのエネルギーは、どちらかの方向に放れるかもしれません。
 ところで、「between deflation and inflation」に、
ちょうど、イメージが合致する日本語が思いつかないのです。
 いずれにせよ、日本経済が、「弁慶の立往生」とならないように、
今後、到来する、「経済的難局」を乗り切る必要があります。



















































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